No.301 / 2025.09.12
TOPICS / zakka 業務用食器メーカーABCOの美学を食卓に

誰が使っても扱いやすく、どこに置いても景色になる
機内食用の食器はユニバーサルデザインを意識して作られています
このUSAirのカップ&ソーサーもファーストクラスでおもてなしのために作られた逸品

生成りの磁器に一筋のゴールドライン、そして「USAir」のロゴ。派手さはないけど秀逸なデザイン。
これは米国の航空会社USAirのために ABCO社が特注で製作 したものです。

ABCO(American Breakage Company)は、20世紀中頃に数多くの航空会社やホテルに業務用陶器を納めていたメーカー。
耐久性と安定感を第一にした磁器は、プロの現場で鍛えられた「機能美の結晶」といえます。
裏印に “MADE EXPRESSLY FOR USAir BY ABCO” とあるのもその証。

仕入れるときに感じたのは「これは暮らしにもしっくりくる」ということ。
業務用らしい厚みと重さは、揺れる機内で安定して扱うためのものですが、日常のテーブルでも抜群の安心感を与えてくれます。
VINTAGE|US Airways C&S
4950yen

自宅で使うなら、カップにコーヒーを注ぎ午後のひと息を。

表面の小さなスレ跡や金彩のかすれには、旅客機のなかで過ごした時間が刻まれています。業務用の器はただの道具でありながら、そこに「空の記憶」を運んでくるのです。暮らしにさりげない余白を添える一品です。
ABCOの器には、機能美と日常のやさしさが同居しています。
「無駄をそぎ落とした設計」が、結果として削ぎ落とされた美しさを生む。
特別なものではないのに、手にすると誇らしい気持ちになる──それが業務用デザインの魅力だと思います。
