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No.055 / 2022.05.13

TOPICS / goods Walter Bosse&Herta Baller Mid-Century Figures

1904年にオーストリアのウィーンに生まれたWalter Bosseは1920年から60年代にかけて、
陶器や真鍮を使用した作品を生み出しました。
中でも50年代から始めた作品は、当初オーストリアの女性作家Herta Ballerとパートナーを組み、
ゴールドの真鍮に上に黒鉛塗装を施し、その一部を削り取って仕上げる「BLACK DOLDEN LINE」と呼ばれるスタイルを確立させました。
手のデザインしたジュエリーホルダーや灰皿、ハリネズミの灰皿が大ヒットとなったことでBooseの作品は人気が高まり、
一躍時の人となりますが、その人気のあまり世界中で100万個以上の類似品やコピー品が生まれたとも言われています。
多数の訴訟問題など波乱に満ちたWalter Bosseの人生でしたが、
彼が残した素晴らし作品は、現在ではウィーンを象徴する真鍮作品として称えられています。


 

 

Walter Bosse

芸術家兼デザイナーのWalter Bosseは大の動物好きであり、作品を手掛けたころから多くの動物をモチーフとしていました。
Booseが製作する作品は動物の特徴をユニークに表し、可愛らしさだけでなく印象的なポーズやデザインをしています。
その中でも、代表作として有名なハリネズミの灰皿は一匹のハリネズミのように思えますが、6匹の異なるサイズのハリネズミが重なっているユニークなデザイン。
灰皿として製作したこともあり、ハリの間には煙草が挟め、一番小さな子どものハリネズミは火消しの役割を持っています。
計算された設計に加え、芸術性にも優れたこの作品は当時から高い評価と人気を博しています。
こういった現代から見ても劣らない、普遍的なデザインとアイディアは、
世界中の芸術家やデザイナーにインスピレーションと多大な影響を与えたとされています。


 

 

Herta Baller

Herta Ballerの作品は現代でも人気が高く、コレクターも多く存在します。
その一つの理由として、すべてのBooseの作品に携わっているわけでなく、
彼女が携わったのは40年代後期から50年代初期の間の限られた期間でしかないからとも言えます。
そのため、ハリネズミの灰皿はBooseが製作した作品でありBallerは携わっていません。
しかし、当時製作した作品は彼女の優れたデザイン性が反映され、後にBooseが製作するフィギュアとは同じ作りながら、全く異なるデザインをしています。
彼女が製作する「BLACK DOLDEN LINE」はユニークな一面を持ちながら、どこか品を感じさせるデザイン。
その代表的なのが、手の形をした灰皿やジュエリーホルダーのシリーズ。
ハリネズミの灰皿と同じく多大な影響と人気を博し、Herta Ballerも重要なデザイナーであったことを証明しています。
Bosseとパートナーを解消した後、会社の責任を任せられ期待されていたBallerですが、
残念ながら36歳の若さで亡くなってしまったこともあり、彼女が生み出した作品は限られています。


 

 

REAL or FAKE

Bosseの作品の中でも、圧倒的にコピー品が多いのがハリネズミの灰皿。
コピー品が多いながら、Bosseの作品には刻印などなく本物を示すものはありません。
一番小さな子どものハリネズミの針や足の形などが見分けるヒントになりますが、
製造された年代でデザインやサイズが若干異なるので決定的とは言えません。

しかし、このハリネズミが製作されていたのは1960年代。現代の技術のようなものはなく、実物を見比べればほとんどわかります。
そもそもコピーと言っても完全に似せるつもりはなく、オリジナルのデザインを付け加えているものも。
コピー品に一番多いのがハリネズミに毛並みが描かれています。
そして、サイズやボリュームも異なり、コピー品はやや小ぶりの控え目なサイズ。
緩やかな波のような針に対し、Bosseのハリネズミは深く、くっきりと描かれています。

イタリアやギリシャ、イスラエルなどでもコピーが製造されていたようですが、多くはソ連製です。
中には真鍮ですらなく、アルミ製や鉄に金の塗装をした珍品もあります。
これはこれで可愛らしく、ソ連の雰囲気たっぷりで良いのですが、やはりBosseのハリネズミにはコピー品に無い、品を感じさせるモダンな雰囲気を纏っています。


 

 

Other figures

60年代の真鍮作品、ハリネズミの灰皿によって知名度が広がり人気を博したWalter Bosse。
そのイメージが強く真鍮作品が注目されがちですが、50年代以前には陶器による作品も手掛けていました。
40年代を中心にマジョリカ焼きを使った、動物のフィギュアを製作しており、鮮やかなブルーに貫入をデザインした作品などが有名です。
デザインは真鍮作品の前身ともいえ、似たようなポーズをした作品が多く見られます。
そして、デザイナーとしても活動していたBosseはドイツでオブジェなどを製造していた、
Achatit Schirmer社の作品などもデザインしており、多くの作品を生前に残しています。
しかしながら、これらの作品は残されている数も多くなく壊れやすい素材のため、より希少なアイテムとなっております。


 

 

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